酔雲庵

陰の流れ

井野酔雲

創作ノート



笹本正治著『戦国大名と職人』より




  • 建築などに関わる職人
    番匠、石切、大鋸、杣、山造、筏師、茅大工、檜皮師、白壁師、朱塗師、唐紙、畳刺、鍛冶、瓦師、船番匠など。

  • 武器製作などに関わる職人
    刀鍛冶、革作、鞘師、柄巻師、矢作、鎧作、研師、博労。

  • 日常用具の製作などに関わる職人
    鍛冶、鋳物師、紺屋、塗師、桶造、檜物師、木地屋、紙漉、金具師、銀師、陶工、指物師、秤師、炭焼、石切、酒屋など。

  • 信仰に関わる職人
    仏師、経師、院内、陰陽師、猿牽、説教師など。

  • 医療などに関わる職人
    医師、薬師、馬医など。

  • 娯楽などに関わる職人
    猿楽、舞々、能、幸若舞など。

  • その他
    金山衆、金座など。


  • 石切

戦国時代以前は、主として五輪塔を作ったり、石臼を製作していたが、戦国時代になると、石垣造りなどの建築に携わる職人となる。


  • 武田氏の開いた金山
    甲斐の黒川金山、駿河の安倍金山(入島、梅ケ島)、同富士金山(富士宮市)、
    信州の金沢金山(茅野市)、同梓金山(川上村)、同川端下金山(同)

  • 金山衆

保科善左衛門尉、田辺四郎左衛門尉、芦沢兵部左衛門尉、古屋清左衛門、古屋小兵衛、中村与右衛門尉、中村段左衛門尉、田草川新左衛門尉、池田東市佑、古屋七郎右衛門尉、中村大倉、保科次郎右衛門、依田兵部左衛門尉、田辺民部右衛門尉、村田弥三、古屋兵部丞、中村弾左衛門、依田平左衛門、大野将監、風間庄左衛門尉、田辺清九郎、古屋次郎右衛門尉、依田宮内左衛門尉、田辺佐左衛門尉



  • 鍛冶義助

志駄郡島田駅にあり。天正年中神祖度々打物を命ぜられ、居地諸役免許の御朱印を賜う。鍛冶五条義助は富次の子、正安年中(1300年頃)の人なり。駿河島田駅に住す。相州正宗の伝を得て、錬鉄作刀を以て職とす。四代義助、応永二十年(1413年)に生す。国主今川義忠より氏真に至る迄、禄を賜い、国中伝馬の判形を授けらる。八代義助(慶金)、備前家俊に相伝、義助、及び国助、広助、輝助。助宗等、皆その伝を受けたり。十四代義助に至ってその家職を廃す。



  • 陣屋の中に置くべき者

◇武田氏
 ・御台所頭衆(調理師)、・御納戸衆(衣服調度管理)、・御膳奉行衆(食器管理)、・御薬師衆(医者)、・御右筆衆(書記)、・御はなし衆(御伽衆)、・御ぐし剃り法師、御使僧衆、・御馬屋別当衆(馬の管理)、・御馬の血取り(馬医)、・御細工衆、・大工衆、金掘、・猿楽衆、笛吹き、鼓打ち、・御賄衆(配膳)

◇上杉氏
 ・右筆、・医者、・算勘(占い)、・出家、・馬医、・絵師(地図作製)、・紺掻(陣幕、旗印作製)、・番匠、・鍛冶、たが結(桶樽棺桶作製)、・具足師、・研師、・鎗細工、・革屋、・鋳物師、・筒張、・蝋燭かけ、・弓細工、・海士、・猟師、・船頭、・金掘、・鷹師、・能大夫等


周囲に防御用の柵を結い、逆茂木を置き、櫓を建てる。長陣に際しては、陣小屋を建てる。
城攻めでは、井楼(城楼)をあげる。多量の竹木を必要としたが、城の近くで、竹木が多くある所としては、寺社があった。


  • 金掘衆を使って城内の井筒をすべて、掘り抜き水を断つ。





創作ノートの目次に戻る



inserted by FC2 system