草津の領主湯本善太夫の跡継ぎになった三郎右衛門は山伏、東光坊に連れられて諸国修行の旅に出ます。北条氏康の本拠地、小田原を見て、上杉謙信の本拠地、越後府中を見て、武田信玄の本拠地、甲府も見て、京都では上泉伊勢守の道場で新陰流を学びます。 「戦国草津温泉記・湯本善太夫」の続編です。 |
目次
1.小野屋 | 小野屋の女将が会わせたいと言った、その人は北条家の長老、幻庵だった。 |
2.上泉伊勢守 | 背丈が六尺近くもあり、鍛え抜かれた体は六十歳とは思えない程、がっしりとしていた。 |
3.真田郷 | 三郎が京都で武術の修行に励んでいる時、関東では、武田と北条の合戦が繰り返されていた。 |
4.草津 | 湯池に面した一等地に善太夫の宿屋があり、その後ろの丘の上に領主のお屋形が建っている。 |
5.里々 | 夜になると里々の顔がちらつき、知らぬ間に足は遊女屋に向かっていた。 |
6.長篠の合戦 | 天正三年四月、武田勝頼は信玄の遺志を継いで、上洛のための出陣命令を領国内に下した。 |
7.毘沙門天 | 信じられんが、上杉謙信殿は決して欲のための戦はせんのじゃ、と東光坊は言った。 |
8.月陰党 | 幻庵と道感、そして善恵尼を連れて、愛洲移香斎が住んでいた鬼ケ泉水にある瓢雲庵に案内した。 |
9.二人の女 | 武田のお屋形様に突然、声を掛けられ、三郎右衛門は驚くと共に感激していた。 |
10.御寮人様 | お松御寮人様は気品の漂う美人で、お菊御寮人様も美人だが、まだ、あどけなさが残っていた。 |
11.御館の乱 | 上杉謙信が関東に攻めて来るという噂は知らない者はいないと思われる程に知れ渡っていた。 |
12.長男誕生 | 沼田の倉内城が北条の手に落ちると、周辺の城は皆、北条になびいてしまった。 |
13.上杉三郎景虎 | 北条氏照が厩橋城主の北条丹後守の父親、安芸入道と共に越後に進撃して行った。 |
14.沼田攻撃 | 北条軍が上野から引き上げた後、真田昌幸は着実に勢力を広げて行った。 |
15.次男誕生 | 今回の白井攻撃に真田昌幸は真田軍の総力を挙げた。 |
16.新城築城 | 新城は甲府の北西五里程にある片山七里岩の上と決められ、普請奉行は真田昌幸が任命された。 |
17.裏切り | 例年に比べて雪が多く、岩櫃城もすっぽりと雪で覆われていた。 |
※文末地図 | 1.北条幻庵屋敷 2.大峯山 3.真田郷 4.草津温泉 5.白井城跡 6.長篠の合戦場、岩櫃城跡 7.長野原城跡 8.柏原城跡 9.躑躅ケ崎屋形跡 10.鎌原城跡 11.春日山城跡 12.尻高城跡 13.沼田、倉内城跡 14.名胡桃城跡 15.箕輪城跡 16.新府城跡 17.高遠城跡 |